肺がんの原因

その他の治療法

外科、放射線、化学といったオーソドックスな療法や、最新の医療技術であるレーザーを使った治療法の他、肺がん治療では、さらに新しい治療方法が開発され、確立に力が注がれています。その例として、ここでは「遺伝子療法」と「免疫療法」を見てみましょう。


ヒトの遺伝子の中にはp53という名の遺伝子があり、これは「がん抑制遺伝子」と呼ばれています。がん抑制遺伝子は、細胞が増殖することを抑える働きがあり、がん細胞に対しては、アポトーシスという、一種の“細胞の自殺”を行うように機能します。


肺がんの「遺伝子療法」とは、こうした働きを利用して、p53遺伝子を組み込んだベクターというウィルスを肺がんに注入することで肺がんを小さくし、症状の改善を目指す方法です。ただし、この治療は肺がん患者のすべてに行えるわけではなく、手術が行えず抗がん剤や放射線の効果が十分でなかった方や、手術後に再発をした方で、p53遺伝子に異常のある患者だけが対象となります。


遺伝子療法はまだ確立された治療法ではありませんが、過去に行われたある治療では、70%以上の患者の肺がんにおいて増大を止める効果があり、中には肺がんの腫瘍が半分に縮小した例もあるとされます。


一方、肺がんにおける「免疫療法」とは、ヒトが本来備えている免疫機能を高めたり、がん細胞に特異的に反応して殺す“免疫担当細胞”を活用するなど、いろいろな手法が研究されています。しかし残念ながら、その成果はまだまだ満足できるものではなく、肺がんに対して十分な有効性を備えた免疫療法は、いまだ存在していない状態です。