肺がんの転移

肺がんの脳転移・骨転移

基本的に転移が起こりやすい疾病である肺がん。転移しやすい箇所である「脳」と「骨」を例に、がんが転移した場合の症状や治療法を見てみましょう。


肺がんは、血液を介して、「脳」に転移することがあります。脳のどの部位に転移するかによって症状は異なりますが、多くの場合、けいれんや麻痺、言語障害、感覚障害、人格変化、ふらつきなどの症状が見られます。また、腫瘍が大きくなると頭痛や吐き気、嘔吐などの症状が現れ、脳の表面を流れる髄液にがん細胞が転移した場合には、手足のしびれや背中の痛みといった症状が現れます。


脳には抗がん剤が十分に届かないため、治療はがんの切除や、ガンマナイフ(脳の深部や重要な機能を担う部分に病気がある場合でも、病変部だけを選択的に治療することが可能な放射線治療装置)、薬物療法などが考えられます。


肺がんは、「骨」にも転移しやすい傾向があります。骨は、古い骨の破壊と同時に新しい骨が合成されていますが、がん細胞は、この骨を壊す破骨細胞に働きかけて、ここに住み着き、増殖をします。転移しやすい場所は、肋骨や腰椎、胸椎、骨盤、大腿骨など、体の中心部に近い骨が多く、手足の先端に広がることはあまりありません。症状としては、腰や手足の痛み、手足の麻痺、骨が脆くなることで起こる骨折、高カルシウム血症、眠気、のどの渇きなどがあります。


骨転移の進行や症状を抑えるには、破骨細胞の働きを抑え、骨が脆くなるのを防ぐビスホスホネートという薬を使ったり、症状緩和のために放射線治療や鎮痛剤、神経ブロックといった治療を行います。